ベランダ越しの挑発
案の定だった。
今日もまた、彼女がこちらに向けて笑っていた。
服の、胸元が少し開きすぎなのは……きっと偶然じゃない。
「ねぇ。また見てた? ふふ、まさかねぇ?」
彼女は腰に手をあてて、あざとく首をかしげる。
目が合うと、わざとらしく頬を赤らめて――いや、演技か? 本気か?
どっちにしても、翻弄されてるのはこっちだ。
「そんなに見たいなら、ちゃんとお願いすればぁ? “見せてください”って、ほら♡」
彼女の声は軽く、からかうような調子で、まるで遊んでいるかのようだった。
けれど、その目だけは、冗談にしては鋭い。
……正直、毎日ドキドキしてる。
でも反応したら、調子に乗らせるだけだ。
「……別に、見てたわけじゃない」
ようやく絞り出した返事に、彼女はくすりと笑う。
「うそ~。でもいいよ、今日もサービスしてあげる♡」
風が揺らして、彼女の髪がさらりと踊る。
ほんの一瞬、肩越しの素肌が露わになった。
こっちの平静を装った顔が、たぶんもう限界だと気づかれてるんだろう。
だけど、逃げるわけにもいかない。……何故だか、目が離せない。
「明日も来てあげるね? ……期待して、いいよ?」
彼女は小さく手を振って、部屋へ戻っていった。
残された俺の心臓は、まだ騒がしいままだった。
呪文
- Steps 30
- Scale 7
- Seed 865946846
- Sampler DPM++ 2M Karras
- Strength 0
- Noise 1
- Steps 30
- Scale 7
- Seed 865946846
- Sampler DPM++ 2M Karras
- Strength 0
- Noise 1