【セナ】苦味に顔をしかめる黒エルフ
【小説家になろう掲載】きつね雨著:長生きTSダークエルフはひっそり暮らしたい〜今はごく普通の占術師なので、どうか放って置いて下さい〜本編①8 とある酒場でよりインスパイア
追加注文を済ますと、セナの横顔を眺めた。ちょうど果物が手元にあって、ヒョイと摘んでいたのだ。妖艶な空気がありながらも、何故か子供を思わせる不思議な仕草だった。
「俺はドティルってんだ。あんた名前は?」
口の中に放り込んだ果物が思いの外に苦かったのか、分かりやすく表情が歪んでいる。そんな様子も可愛らしくて、横に座る黒エルフにドティルは強く惹かれてしまった。言葉こそ乱暴だが、彼は意外と真面目な男なのだ。
「私はセナ。ね、この果物なに? 凄く苦いんだけど……」
「あー、それはそっちにある蜜をつけて食うんだ」
「そうなんだ。知らない果物なんて久しぶりに見たから吃驚したよ」
チョンチョンと蜜に浸し、もう一度挑戦するようだ。今度は成功したようで、橙色の瞳もフニャリと曲がった。長い両耳が二回ほどプルプルしたのが見えて、ドティルは触りたい欲求を死ぬ気で抑え込む。いきなりおバカなことをしてフラれたら目も当てられない。どんなに手の届かなそうな美人でも、可能性はきっとあるはずだ。
「聖王国じゃ珍しくもないぞ? まあ黒エルフだったら知らなくても仕方ないさ」
「そう? ありがと」
「で、名前はセナか。ん? 何か聞いたことがあるような……?」
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