【夢エリ】 小説『霧雨邂逅録』【ニャンノ世界】
『霧雨邂逅録』
苦悶屋毅は何処へと消え、
不動ルリは流浪の剣客として
各地で奮戦せし、遊撃勇士隊の
支援に当たっていた。
果てしなく聳え立つ塔
夢幻宮は…対象の心によって
世界や気候が階層ごとに
変化していた。
例えば、灼熱の大地で暮らしてきた者の心が多くいる場所には
砂漠地帯の階層があり、
その逆も然り…
異界の門とその土地の風土は等しく同じであることは、研究によって明らかにされており、
この事が夢幻宮というダンジョンの多様性を構築し、だからこその、武装を気候ごとに変化する必要性があるなど困難さを生み出しているのは想像に難くない。
準備と柔軟さ、揺るぎない心を有する者に道は拓けるのだと信じて、果てしない塔の攻略を開始する。
時同じくして
塔ーTowerー
苦悶屋毅は物語への介入
変化をもたらし、
王道的展開を破壊、
そして、頂が見えようとした
矢先の螺旋階段じみた塔の
登場に関わった元凶でもあり、
時として其は、同的シナリオからの打開であり…
平穏や幸福から、苦悩と苦悶へ至る創作へのプロセスであった。
苦悶屋毅は塔ーTowerーのカードを
見つめる。それは、予期せぬ衝撃を伴ったものであり、逆は未知がダムのように貯まり停滞する思考の崩壊を指していた。
終わりへと至るのか
未完のままに影へと消えるのか
苦悩し苦悶する道が
構築されていることには
変わりなかった。
不動ルリもまた、
芯なる意思を以て
研鑽を怠ることなく
継続していく…
意識を研ぎ澄ませ…
己の刀とは何かを求めつつ、
剣劇を成すのであった。
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