小説『能面月面邂逅譚』【ニャンノ世界】
『能面月面邂逅譚』
電車内にて、邂逅するは
能面と月、
能面は秘密結社
の一員として暗躍し
月は月面国家グラニャダ
の一員として暗躍する
能面員は、口を開く
「健康」
「はっ!」
「大事」
「はっ!」
単語しか話さないのだろうかと
マンデーマンは心に思いつつ
YESマンになる。
今日は水曜の日なので、
月曜と比べれば
人類の業務内容および憂鬱さは
月曜とは異なれど
やはり、水曜日もまた、
月曜とは違う
大変さがあるため、
今ごろ、水曜員もといマグヘッドは討伐対象に指定され、戦っている姿が浮かんできた。
マグヘッドは、夢幻宮にて共に戦った戦友であり、仕える国家、陣営は違えども、あの時の絆は忘れないのだ。
一方で、能面員からは強者のオーラが放たれていて、並々ならぬ歴史をオーラより悟り、マンデーマンも負けじとオーラを放つのだ。
両者の領域は、周りの者達に戦いの予感を感じさせ、電車内には
能面と月の2人のみとなった。
互いに相対し、闘志を展開させる
領域内は、玄人以外の立ち入りを
許さず、マンデーマンは月曜員としてのメンツの為に、オーラを最大にさせる。
対する能面員も波動を最大にすることで対抗する。
言葉はいらない
無言の戦闘
無音の駆け引き
常人には計り知れぬほどの
思考の流れが
電車の音に合わせて
紡がれ弾む
能面員は見つめ、天井を指す
天井には友の仮面を付けた存在が
彼らを見つめていた。
〈トモダチ…トモダチ…21世紀トモダチ…〉
分析するマンデーマンは
能面員の示さんとする
行動を理解し、彼もまた
天井を向けて
呟く
〈トモダチ…トモダチ…水曜トモダチ〉
すると、水曜の印がトモダチ仮面から具現化され、地面から魚の頭が出てくるという摩訶不思議な事態が発生する。
「ギョギョロ」
と呟く鮪頭のサラリーマンこそ、
マンデーマンの戦友
マグヘッドである。
絶賛水曜討伐対象中だったので
いつもの、砕けた感じではなく
真剣鮪版(マジマグロモード)
なため、鳴き声で返答する。
所属、姿の違う
この四人が邂逅したことで…
彼らは顔を見合せ、
とりあえず、四人集結の構図は
厨Zwei心と強者感マニアには
胸が高まるもので、
「満足」と能面員は
呟き、彼らは電車を降りて
各々の目的地へ向かうのであった。
きっと何処かに潜んでいる
見えないけど、
彼らはいる…
確かに…日常の中で
今日という日々を暗躍するのだ。
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