小説『世界を紡ぎだすことの構図』【ニャンノ世界】
『世界を紡ぎだすことの構図』
ニャンノは苦心しながら世界を見つめていた。一片、一片、二編、三編…
章ごとの構図も、伏線も繋がりも、
脳髄の中で考えながら、見つめ描き出す…
空白であってはならないのだ…
空、海、大陸、宇宙、数多の世界
を構築することの責任は
鉄のように空気のように
晴天の霹靂のごとく
慎重でなくてはならなかった
この場合は、小心者にならなくてはならなかった…全てを描ききれない時は
ラジオを壊す投げて壊す…
これではないと、猫は泣き叫ぶ…
泣き叫んだ果てにあるものは苦悩と不条理に悩みながら一つの形を紡ぎだす、
空間がゆがみながら、されど、一つ、一つ
の概念を繰り返し書いて、唱えて、光を付けて、味付けして、何重にも添加物を添えるようになってしまった…
シンプルな構図では満足できなくなった末路には橋を紡ぎ出さねばならぬという苦悩に悩みながらも慎重にパズルを積み上げた時に気づかされる…
世界の羅生門が空洞の中で渦を巻いて吠えていたのだ!
これでいいのか?
よくないか?
いや、妥協はいけないと言いながら
猫神ニャンノは紡ぎあげたのが
ニャンノ世界の歴史である…
周囲にはまだ未完の紙面がピースがいっぱいであった。
呪文
入力なし