星橋の夜に、ふたりで。
左側の「VEGAちゃん」は、長い銀髪を黒いリボンで束ね、紫の瞳を湛えた気品ある少女。黒い浴衣に身を包み、織姫星・こと座の「ベガ」に由来する名を持ちます。
右側の「ALTAIRちゃん」は、ピンク色のポニーテールに赤い瞳が印象的で、白い浴衣をまとっています。彦星・わし座の「アルタイル」の名を冠しており、天の川をはさんだもう一人の主役です。
星々が瞬く夜、ふたりは笹に願いを託しながら、年に一度の再会を祝っているかのよう。現実の七夕の伝承にリンクしつつも、アニメらしいキャラクター性と繊細な表現によって、幻想的かつ心温まる情景が生まれています。
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七月七日、夜空に星がまたたくその日。
人の営みが静まる頃、薄闇の中にひとつの笹が立てられる。
その傍らに立つ二人の少女──
銀髪の「VEGAちゃん」、そしてピンク髪の「ALTAIRちゃん」。
ふたりは年に一度、星橋を渡って再会する運命の存在だった。
「……今年も、ちゃんと会えたね」
「もちろん。約束だもの」
笹の枝には、小さな短冊と折り紙の飾り。
「願いごと、何にする?」とALTAIRちゃんが笑うと、
VEGAちゃんは少し迷ってから、静かに言った。
「……また来年も、こうしてふたりで、会えますように」
「ふふっ、それって願いごとっていうより、宣言じゃない?」
ALTAIRちゃんの笑顔は、まるで朝焼けのように明るく、
VEGAちゃんの紫の瞳は、星のように微かに揺れた。
やがて、ふたりは一緒に短冊を笹に結ぶ。
それはきっと、地上の誰にも読めない、星たちだけの言葉。
「じゃあ、時間になるまで……一緒に飾り付け、しよう?」
風が吹く。夜空の天の川がゆらめく。
まるでふたりの足元に、星の橋が現れたようだった。
──かつて神々が定めた天のルールを越えて、
ふたりは自らの意志で出逢う。
七夕とは、人が空に見た夢。
でもその夜だけは、夢が真実に変わる。
星々に見守られながら、VEGAとALTAIRは、手を繋いだ。
呪文
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