26.雪山の住み込み弟子
過酷な自然の猛威を前に力尽きた私は、ある存在に拾われることで九死に一生を得た
まさに命の恩人と言うべき存在ではあったが、それは人ではなく狐の妖怪変化であった
聞けば、神仙の類に使役された霊格の高い狐が変化したのだと言う
彼女は主の願いを果たす為、命尽きる度に分け身を生み出し、それを繰り返すことで生き永らえて来たそうだ
私には見込みがあるらしく、彼女の主の仙術を継承することで、その願いとやらを果たすことが出来るようになる、かもしれない
そう判断したとのこと
詳しい事情を訊ねることは叶わなかったもが、彼女にどんな思惑があろうとも、先程まで凍死しかけていた私が、あまりにもか弱い存在であるのは確かだ
私に否やはなかった
彼女に師事を願い、私はこの雪山の住み込み弟子となった
・再び回想回
・狐娘その2
・住み慣れた村を離れてまで雪山に籠ろうとした男ですが、かなり早い段階で死に掛けていました
・雪山を無礼るな
呪文
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