[感謝]AIフォト R-15 デイリーランキング49位 青春の匂い-朝-
布団の中にこもった空気は、10代特有の残り香で満ちている。
汗、シャンプー、日焼け止め、柔軟剤、タオルの蒸れた匂い...その全部が折り重なって、朝の部屋の温度と混じり合っている。
一番近くまで顔を寄せている"蘭"の肌からは、ほのかに甘いベビーローションのような”匂い”が立ち上っている。
彼女の身体は火照っていて、布団の中でじんわりぬくもりを放っていた。
俺のふくらはぎに触れている彼女の足から、ちょっと甘みのある、汗の匂いが伝わってくる。
昨晩、全身で求め合った証のような、生々しい匂い。
"ひなた"の髪の毛が肩にふれ、ふわっと広がるのはフローラル系のシャンプーの”匂い”。
甘さよりもやさしさが勝った香りは、部屋のこもった空気を割って広がっていく。
指先が肌にふれると、そこにも微かに柔軟剤の香りが残っている。
「...先生、起きた...?」
小声で"ひなた"が覗き込みながら、そっと顔を近づける。
「先生のにおい……昨日の夜と同じだ……落ち着く感じ……」
”美月”が、むくりと起き上がり、近づいてくる。
伸ばした腕が俺の胸元に当たり「あっ、ゴメ……」と照れたように笑う。
その体からは、ミントっぽい制汗剤の残り香と、運動部らしいじわっと染みついた汗の匂いが漂ってくる。
俺はまだ完全には身体を起こさずに、ぬくもりの中で耳だけ開いていた。
誰かが布団を動かすたびに、熱がゆらぎ、空気がふわりと混じってくる。
布団の向こうには、タオルの湿った香り。
その奥には、昨晩皆で洗濯して干したままになっている彼女たちの下着の香り。。。
「先生、昨日うちらの抱き枕になってたの覚えてる?あの時さ、全員のにおいが先生に染み込んじゃったと思う〜」
「うちのにおいってさ、走ったあとと、髪乾かしたあとで、たぶん全然違うのよ。でもどっちも“せんせに嗅がれてる”って思ったら、ちょっと照れた〜」
「…ねぇ。せんせの部屋の匂いと、自分の匂いが混ざるのって、合宿って感じしない?」
笑いながら、けれどどこか照れくさそうに生徒たちが寄り添ってくる。
空気の層が揺れて、においが重なって、熱が混ざって、文字通り身体ごと彼女たちに包まれていく。。。
呪文
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