商店街オニガシマーズ騒乱
4月からこっちの学校に通うことになったっすけど。
楽しみっすね。
さて、とりあえず姉ちゃんちに挨拶してからジェリー様の所に挨拶っすかね。
母ちゃんのお菓子喜んでくれると良いっすけど。
母ちゃんのお菓子は絶品っすから。
…私の分も少し貰えるっすよね?
あれ、隊長さんっすね。
「隊長さんこんにちはっす。こんなところでどうしたっすか?」
「ん、ああ君か。こんにちは。そうだちょうど良かった。君からもこのわからず屋に言って貰えるか」
分からず屋?
ああ、和菓子屋のおっちゃんっすか。
「おっちゃん、いったい何があったんすか?」
「おお、商店街の英雄ちゃんじゃねえか。まんじゅうでもくうかい?」
「おっちゃん、ありがとう」
母ちゃんのお菓子が一番っすけど。
おっちゃんのお菓子も旨いから大好きっす。
「おっちゃんのお菓子は絶品っす!よっ日本一!」
「お、流石嬢ちゃん。違いのわかる女だな」
はあ、堪能したっす。
「そんじゃおっちゃん。また買いに来るっす。ごちそうさまでした」
「いやいや、待ってくれ。まだ私の話は終わってないぞ。聞いてくれこのわからず屋がひどいんだ」
「全く、こっちの姉ちゃんは話がわかんねえな。折角敗者の姉ちゃんがかわいそうだからセールで売ってやるって言ってんのによ」
ん、セールで売ってくれるんなら良いことじゃないんすか?
変な所は無いっすよね。
「いや、待て待て。私は定価で買うと言ってるんだ。このエイダ哀れまれるいわれはない!これだけ美味しいお菓子を値切ったりしたら女が廃る」
「はあ、やれやれ。うちの商店街に負けた敗者さんがほえてやがる。ほれ、姉ちゃんはお得意様なんだし黙ってこっちの言う通りにしとけってんだ。ほらほら、敗者の姉ちゃんは黙って言うことを聞けって」
「何おぅ。全く作る菓子は旨いくせに可愛くない親父だ。良いから金を受けとれ」
うん、今日も平和っすね。
「あれはほっておいて良いわよ。ほら、こっちに来なさい。何なら何か食べる?奢ってあげるわよ」
「あ、ニーアさんこんにちはっす。ごめんっす今日は姉ちゃん所と、ジェリー様の所に挨拶しないといけないっす」
「ジェリー?ああ、今日はこっちにいないわよ」
ええ、母ちゃんのお菓子どうしよう。
明日になったら味が落ちちゃうっす。
母ちゃんのお菓子がその程度の味だって思われちゃう。
「ん、ジェリーに渡すものでもあった?私から渡しておくわよ」
「母ちゃんがパウンドケーキ焼いてくれたんっすけど。駄目になっちゃうっす。折角だから一番旨いのを味わって貰いたかったんすけど…」
「あっはっは。大丈夫よ。うちには食いしん坊な誰かさんがいるからね。時間を止めておく魔道具があるのよ。私の名前を書いとけば誰も食べないから安心して良いわよ」
え、本当っすか?
そんなものがあるなんて流石都会。
「それじゃあお願いしますっす。これジェリー様に渡してください」
「ええ、確かに預かったわ。私からちゃんと伝えておくから安心しなさい。それじゃあね。次に会ったら何かご馳走してあげるわ」
んふー。
やっぱり日本は良いところっす。
皆優しいし。
春からこっちの学校今から楽しみっす🎵
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