【マタタビ】20.越夜隊の暗躍
【マタタビ】19.最深部
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クロとシロ、グリレとグリルスが、ルースト005の最深部で落着点の座標情報を得た同時刻。地上には、ルースト005の大穴を覗き込む複数の人影があった。それは、仮面をつけた修道女たちで、その中心に黒い目隠しをした修道女が立っていた。
「私も地下に潜っていくか悩みましたが、ここで視ていて正解でした」
目隠しをした修道女は、嬉しそうに微笑む。
「あなたたち、神の繭の在処が分かりましたよ。ニューナゴヤの一角です。ここからそう遠くないですね」
目隠しをした修道女は、まるで、サーバルームのディスプレイを見ているかのように正確な情報を、仮面の修道女たちに伝える。
「あらあら、彼らは随分と喜んでいますね。私たち越夜隊に、情報が洩れていることも知らずに。彼らが地上に出るまで、数時間はかかるでしょう。その間に、私たちは儀式を始めてしまいましょう」
目隠しの修道女がそういうと、仮面の修道女たちは頷き、闇に溶けるように姿を消した。
そして、一人残った目隠しの修道女は、足元に広がる大穴に向かって笑顔で呟いた。
「それでは、皆さん。後ほど、落着点でお会いしましょう」
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(次の話)
【マタタビ】20.5.束の間の休息
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呪文
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