★花を送る
例えば、空から降り注ぐ火薬は少女のほぼ全てを砕いてもなお衰えなかった。
「どうして」
その問いが万を過ぎ、億を超え、京に達した時、
”門”が開いた。
その向こうの”it”は祈りに答えたのか、気まぐれなのか、生態なのか。
理由はわからないが”争うのが馬鹿馬鹿しくなる”ほど強く、強固だった。
”it”は砕けない。
だから平和になった。
全ては”it”の機嫌次第。
争っている場合でなくなった。
…今でも主導権を取り返そうと、大人は考えている。
だけれど。
「ありあと」
すでに6歳の彼女にしては幼い発音で、
”平和の使者”に感謝を述べる。
今日は”it”がやってきた日。
人類の敗北の始まりの日であり、主権を失った屈辱の日であり、
少女に平和がやってきた。
そんな1日。
さあ、今日を歌おう。
その色は果たして煙の白と血の黒か。
それとも色とりどりの。
呪文
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