【樹海のかみさま】焚き火の告白、漆黒と涙の親密な断絶
【ハーメルン掲載】紫陽花の季節に会いましょう著:樹海のかみさま ーメス堕ちENDを回避したい男の娘ヒロインは闇堕ちしてみることにしたー3章15話:林間学校2日目②よりインスパイア
彼の手を取り、絆創膏を貼る。綺麗な手だ。男の子の手だなんて信じられないくらい、白くて繊細な手をしている。
ほの囮は無言のままだった。だから私は、言うべきことを今言おうと思った。
「ねぇ、ほの囮。私のこと、もう好きじゃないんでしょう?」
ほの囮と目があった。その暗い暗い紫の瞳に、私は吸い込まれてしまいそうだった。久しぶりに目を見た気がする。久しぶりにちゃんと彼と向き合った気がする。
だから言えた。ようやく言えた。ここ1ヶ月でずっと抱いてきた気持ち。ずっと目を背けてきたこと。
彼は、もう私のことを好きではない。
彼が持っていた私への執着はすっかりと消え失せ、私には彼がわからなくなってしまった。今の私にとってほの囮はよくわからない子なのだ。それがどうしても嫌だった。
「私ね、我儘だったの。最低だったの。ほの囮を傷つけて、私自身を守ろうとしていたの。だから私はちゃんと謝らなきゃいけないんだ」
「…………別に、僕は」
「ごめんなさい。ほの囮」
頭を下げる。これで許してくれるなんて思わない。けれど私は謝らなきゃいけない。今まで謝ろうとしたら頭に靄がかかって何もできなくなっていた。今なら、何故か今なら謝れる気がした。今なら『私の言葉』で話せる気がした。
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