再びドラゴンに遭遇
「まずは、ここがどこかを調べないとな」
ラテールは小さく呟いた。
ふと、ドラゴンだった頃のラヴィの姿が頭をよぎる。
「ラヴィ、ここがどこだかわかる?」
ラヴィは胸元に手を当て、わずかに眉を寄せた。
「……なにか、胸がちかちかする。でも、ごめん。思い出せない」
その仕草は、ただの違和感というより――
“何かに触れかけている”ようにも見えた。
「やっぱりか」
ラテールは小さく息をつく。
だが――空に浮かぶ島。
あれだけで、この世界が普通じゃないことは十分すぎるほど分かる。
そのときだった。
ふいに、空から影が落ちた。
「……え?」
顔を上げた瞬間、巨大なシルエットが視界を覆う。
「またかよ……」
思わず、心の中で毒づく。
ドラゴンは大きな翼を広げ、ゆっくりと降りてきた。
ラテールが身構える中、
隣のラヴィが、はっと息を呑む。
「……この人、知ってる」
「は?」
思わず素っ頓狂な声が出る。
次の瞬間、ドラゴンが口を開いた。
「そなたの気配が突然現れた。もしやと思って来てみれば……やはりか」
低く、どこか懐かしさを帯びた声。
その視線は、まっすぐラヴィに向けられていた。
【前回】8.そこは異世界だった https://www.chichi-pui.com/posts/2eb44f8c-ece9-4ad5-a1cb-dbccacd33f86/
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