南洋エルフ、その成り立ち
……おそらく他のファンタジーには居ない、ダークエルフならぬ『南洋エルフ』という種族がいるのかについての解説。
あと、リクエストで『エルフ NTR』って来ていたのでちょっとだけNTRっぽく……なってるのかコレ? 部族堕ちに近い気もするけど……まぁいいかぁ!
今回の解説の補足
『古代戦争』って? → https://www.chichi-pui.com/posts/93e75f02-8c49-4e5b-98d6-dcce1c9c2f6f/
位置関係が分からない → https://www.chichi-pui.com/posts/7f6cb3a1-dcb8-4c33-80c2-2583b75e921e/
他の種族は? → https://www.chichi-pui.com/posts/9e5bea6a-61c9-4cbf-83bb-455ae93836e8/
そんなことよりそろそろスシを食べないと死ぬぜ! → https://www.chichi-pui.com/posts/1a4356de-475f-4eb4-92e6-3a23aab7bf85/
なんか……えっちな風習とか無いの? → https://www.chichi-pui.com/posts/461674b7-8cbe-4298-ada0-9d3a4244b5fc/
その他の事件 → https://www.chichi-pui.com/posts/45d37deb-3e13-471f-b268-2d8aeba6bf1b/
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『古代戦争』の後……侵略軍の関係者であったエルフ達は追放の憂き目に遭うこととなった。
住み慣れた森を追われ、彼らは南へと落ち延びた……そして海を越え、遂には南の島々へと辿り着いた。
ニドヴァル大陸及びその周辺地域において最もエルヴェンタリアから離れたこの土地で、彼らは慎ましくも生活を始めたのである。
しかし、元々冷涼な森林地帯に住んでいたエルフ達にとって、この島々の気候は耐え難いものであった。年月を経るにつれ、体調を崩すものが続出。時には死者まで出ることすらあった。
そこで……落人の一人がこう提案した。
「この島々に住んでいる原住民と交わり、この島に適応する力を得よう。我々が生き残る道はそれしかない」
そう、この島々には元々原住民がいた。ニドヴァル大陸では見たことのない、黒い肌を持ち頑強な肉体を持った種族が。(後世になって分かることだが、原住民たちは太古の昔にオヴァニア大陸から渡ってきた人間族の亜種であったと言われている)
元々、ニドヴァル大陸において混血児は生殖能力が不完全になることがほとんどであり、それ故にエルフ族は純血を貴んできた。その禁を破ることにいくらかの反発こそあったが、背に腹は代えられなかった。
「このまま座して滅びを待つよりは、一縷の望みを託して……我々も『変化』すべきなのだ」
こうして、エルフ達は原住民達と積極的な婚姻・交配を行った。いわば、自らの種族を贄にして行う人為的な進化・淘汰の促進または品種改良ともいえる壮絶な道のりであった。
幸いなことに、原住民達も外界から来た不思議な力(魔法)を持つ種族に対して協力的であり、婚姻や交配は多くの場合、滞りなく行われた。(また、人間族及びその亜種はニドヴァル大陸の各種族と混血が容易かつ生殖能力についても問題が起きない点が幸運であったとも言える)
こうして、エルフ達は原住民と交わり、その子達もさらに血統を混ぜあい……そうして何世代も重ねた末、南の島々はエルフ達と原住民の混血がほとんどとなった。
いつしか彼らは褐色の肌と長い耳を持つ、元々のエルフとは違う種族となっていた。熱帯の気候に耐え、それでいて元よりは衰えたものの魔法適性を備えた種族へと。
こうして、森から離れ南の島に渡ったエルフの末裔たちは『南洋エルフ』と呼ばれ、この『サウクレド群島』で航海技術・マジックアイテム製作技術等を開花させ、改めてニドヴァル大陸における一勢力となっていくのだった……。
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……個人的に「ダークエルフって何なんだよ、もっと生物学的な成り立ちがあってもいいだろうがよ! なら生物学的に納得のいく褐色エルフ作ってやるぜ!」という思いから作り出されたのが『南洋エルフ』という種族だったりします。
呪文
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