化け狐とりんご飴
化け狐が呪い人形に奪われた刀を取り戻す旅。
その旅の途中で立ち寄った町でお祭りが開かれていた。
私が宿の手続きを済ませている間、化け狐は祭りを見てくると言い残してふらりと出て行った。
そうして私もあとからお祭りの広場へ行ったところ、彼女は何故かりんご飴を持ってこちらへ歩いてきた。
お金は私が管理しているので買えるはずはないのだが。
――まさか葉っぱをお金に見せかけたんです?
「そんなつまらんことで妖力使うか。そもそも幻術の類は不得手だ」
といって盗みを働くような性質でも無いし、と思っていたら彼女は前かがみになって続けた。
「ただ暑いのうと言いながら間近で飴を作る様子を見ておっただけだ。こんな風にな」
つまり屋台のオッサンに間近で零れそうなものを見せてうまく掠め取ってきたということらしい。
なんというか、葉っぱの偽金よりよっぽど化け狐らしいやり口にちょっと辟易する。
「ふふん、撮影の件といい儂もなかなか捨てたものではない」
お狐様、以前より随分と図々…お元気になられたようで、と思いながらもりんご飴に罪は無し、と有り難く頂戴した。
ついでになんとなくお祭りをぼんやり歩いてみて回っている感じの曲をsunoで生成してもらいました。
Fox and candied apple-化け狐とりんご飴
https://suno.com/song/56618109-88c3-4769-911b-317ab851a379
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りんご飴は"a candy apple on a skewer"で割と思った通りのが出るかもです。
こちらの化け狐のシリーズは #廃神社のはぐれ狐 タグで纏めています。
よろしければ以下のリンクからどうぞ。
https://www.chichi-pui.com/illustration/posts/tags/廃神社のはぐれ狐/
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