【樹海のかみさま】私を見つけて:終末の別れ
【ハーメルン掲載】紫陽花の季節に会いましょう著:樹海のかみさま ーメス堕ちENDを回避したい男の娘ヒロインは闇堕ちしてみることにしたー1章16話:私を見つけてよりインスパイア
ーーそこには『神』がいた。
真っ赤な彼岸花が髪留めの如く頭に咲き誇り、身体中に呪詛のようなものが書かれた包帯が巻かれ、口や目が張り付いた真っ黒な手が纏わりつき、その周囲には赤い鳥居と古びた卒塔婆が立ち並ぶ。
初めて会った時の神々しさとは真逆。正に邪悪を体現した禍神まがかみがそこには居た。
けれどもその美しい表情だけは残されていて、そのアンバランスさが余計に彼女の背負う重く苦しい呪いを明瞭にする。
「ぁ、ぁ……」
「ごめんね。醜いかな? あはは。でもこれが私。そして、これから君が成るもの」
「な、に、を……」
「巫女はね、神の後継者の意味もあるの。いずれ神に至ると人身御供ひとみごくうにされたのが『私』……ううん、『私たち』だった」
この近くまで火の手があがる。かみさまの覚醒に呼応するように、樹木が荒れ狂い、僕の前に陽炎の如くゆらめいて見えた。
けれど目を逸らせない。かみさまの吸い込まれるような瞳を凝視する。本心を聞き逃さないように。
「私は……きっとどこにでもいる女の子で、それはみんなも同じで……私たちは一人一人、ただのどこにでもいる女の子。
知ってほしい。見ていてほしい。君がかみさまとして全てを知ってその上で憎しみを乗り越えることができたのなら」
かみさまは僕の髪をさらりと撫でて、そして、
ーー口付けをした。
甘い。とても甘くて、そして、寂しい味がした。
そしてそのまま彼女は耳元に顔を寄せる。
「ねぇほの囮、お願い。私を、見つけて」
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