FIRST NIGHT
翔太も凪咲も、少し固まっている。
「えっと」
翔太が口を開く。なんとかカッコだけはつけようリードする。
「シャワー、浴びる?」
「うん」
凪咲が先にバスルームに向かった。水の音が聞こえてくる。
翔太はベッドに座って待つ。スマホを見るが、手が震えている。
スマホを起き、あたりを見回す。
大人びたデザインの部屋。大きなベッドが1台。
ベッドサイドにたくさんのスイッチ。
照明は……? モード? 足元だけ照らすような……これだ。
ヘッドボードの上のトレイに、小さな四角い袋に入ったもの。
もちろん持ってきてはいたが、出す必要がなくなって安堵すると同時に、
これからすることが頭をよぎって緊張が高まる。
15分ほどで凪咲が出てきた。髪が濡れている。
バスローブを着ている。顔はよく見えない。
「終わった」
「うん」
翔太がシャワーを浴びに行く。
鏡に映る自分を見て、深呼吸する。
身体を洗いながら、頭の中でイメージする。映画で見たような、ドラマで見たような。
部屋に戻ると、凪咲がベッドに座っていた。
「待たせた」
「ううん」
翔太も隣に座る。
しばらく、二人とも黙っている。
翔太が凪咲の手を取る。凪咲も握り返す。
顔を近づけて、キスをする。
何度かキスを繰り返すうちに、唇の熱が、最初とは違う、確かな欲望の熱に変わっていく。
翔太の手が凪咲の背中に回る。凪咲も翔太の首に手を回す。
翔太は遙のバスローブの帯を解き、前を開く。
透き通るような白い素肌が見える。
翔太が凪咲をゆっくりと寝かせて、その身体に触れる。
胸に手を伸ばす。柔らかい。どう触ればいいのかわからない。
とりあえず揉んでみる。
今度はもっと優しく。その先端を触る。
凪咲が息を吸う。
翔太は口をつけてみた。舐める。映画でそうしていた気がする。
「ん…」
凪咲が声を出す。
翔太の手が下に向かう。下着の上から、その場所に触れる。
撫でてみる。押し込んでみる。強く押し込んでみる。
わからない。
今度は下着の中に手をすべらせていく。
ざわざわとした細く硬い感触の先に、やわらかな熱を見つける。
指を押し込んでみると、温かく、トロトロとした液体の感触が指を覆い尽くした。
凪咲の身体がびくりと反応する。
これでいいんだろうか、よくわからない。でも、凪咲は気持ちよさそうに見える。
凪咲の下着をそっと脱がせて、自分も裸になり、キスをして、下を触った。
トロトロはすっかり手を覆い尽くし、ぐしょぐしょになってきた。
しばらく続けて、翔太が起き上がった。
ヘッドボードのものを手に取り。袋を破る。
装着する。思ったより難しい。
凪咲の上に覆いかぶさる。
腰を下ろす。でも、どこに入れればいいのか、正確にはわからない。
押し込む。入らない。ずれる。また違う。
「ちょっと待って」
凪咲が自分の手で翔太のものを誘導する。
「ここ」
翔太が再び当てる。今度はズレない。
押し込む。先端にぐっと圧力がかかる。
「んっ」
「痛い?」
「ううん、いい」
もっとゆっくり。少し入ったが、角度が悪いのか、なかなか入っていかない。
先が締め付けられる。もう爆発しそうだ。
「はあ…」
凪咲が息を吐く。
さらに押す。突然ぬーっと奥まで入った。こんなに深くまで入るのか。
「大丈夫?」
「うん」
翔太は動いてもいないのに中がうごめきギューッと締め付けられる。
たまらない。もうだめだ。
「あ…」
身体が震える。
翔太のものはもうどくどくと脈打っているが、
そのままゆっくり腰を動かしてみる。
凪咲の表情を見る。気持ちよさそうには見えない。痛そうでもない。よくわからない。
もう少し速く動いてみる。
凪咲から吐息が漏れる。
少し休んで、また動いてみる。
が、もう感じなくなってきてる。限界かもしれない。
繋がったまま、ぐっと奥に押し込んだまま、
翔太は凪咲かに覆いかぶさった。
「ごめん、うまくいかなかった」
「気持ちよかったよ」
翔太が凪咲にキスをして、お互いを強く抱きしめる。
長いキスのあとにゆっくりと離れ、ゴムを外す。
二人で並んで寝転んで天井を見ている。
「難しいね」
翔太が言う。
「うん」
「もっとうまくできると思ってた」
「良かったよ」
凪咲が笑う。
「シャワー、浴びる?」
「うん」
呪文
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