そんな…アイツが、"あの子"……?
ミラのことは、同じ大隊に所属する仲間とは思っている。
でも、どこか苦手意識を持っていた。
歳もそう変わらないのに、大人の色香を纏ってるし、いつも余裕そうな態度。
ミラは悪くない、私のコンプレックスのせいだ。
彼女が捕まって犯されているのを見て、せいせいした。嫌なやつだと思う。
正確には、していた。
今日、知ってしまったんだ。ミラが、ミラージュで変身していた”あの子”だったっていう事を。
エネルギーの枯渇で、赤髪から茶髪に変わった、正確には戻ったとき。すぐに気づいた。
寮で同室だった、名前も教えてくれない、赤毛のミラと全く似てない茶髪の諜報部隊の子だって。
「おはようとおやすみでキスをするのが私の国の文化」っていうバレバレの嘘を信じちゃう、可愛い子だって。
でも、きっとミラは私の嘘にも気づいてたんだろう。
その上で、「赤毛のミラ」と仲良くなれない私に付き合ってくれていたに違いない。
それなのに、私は……。
優しいあの子が苦しめられる姿を見て、知らなかったとはいえ「ざまあみろ」なんて思ってしまった。
本当に……。最悪だ……。
モニターに映る意識を失ったミラに、機械が近づく。
「やめて!彼女を、ミラを、"あの子"を!これ以上壊さないで!」
私の絶叫も虚しく、ミラは「再調整」と称して淫らに壊されていった。
「ごめん、ごめんね、ミラ……。」
私の声は、誰にも届かない。
モニターの表示が終わり、支給品の栄養剤が届けられる。
いつもの様に飲むと、どうやら新しい製品のようで、すっきりした美味しさがあった。
普段の味気ない栄養剤とは違う満足感を味わって、何気なくラベルを見る。
そこには「スキミー・プロ」と、成分表示に書かれた母乳(ミラ・スキミーユ)の文字。
ミラの母乳から作られた栄養剤だった。
「あ、ああああ!」
美味しいと思ってしまった。
ミラの、あの子の凌辱の果てに生み出されたものを。
あの子の苦しみを。
「ほんと、最低だ……」
力なく項垂れた手から、空になったボトルが落ちる。
でも、口の中にはまだ残っていた。
あの味が。
忘れられない、あなたの味が……。
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