【樹海のかみさま】翡翠の共感、漆黒と彼岸花の涙の邂逅
【ハーメルン掲載】紫陽花の季節に会いましょう著:樹海のかみさま ーメス堕ちENDを回避したい男の娘ヒロインは闇堕ちしてみることにしたー3章19話:似ているからよりインスパイア
「私は言いましたよ。一緒に愉快な復讐をしましょう、と」
少女の翡翠色の瞳に炎が灯る。もうその目から視線を逸らすことなど出来ない。
「私が、責任を持ってお前を殺します。だから私の復讐に協力しなさい、山の神」
その言葉は甘い毒のようだった。そんな都合のいい言葉を吐いてくれる存在が僕の目の前にいてもいいのかと疑いたくなるほど、彼女の言葉は魅惑的で、蠱惑的だった。
「人の犯した罪は巡り巡ってまた人へと受け継がれる。ならばその連鎖を断ち切ることの出来るのは、人から外れた彼岸の存在だけです。私がその役目を負いましょう」
「………なん、で、そこ、まで」
僕が月潟に負わせようとしていた役目を、少女は引き受けるといった。僕が北湊を滅ぼそうとしたとしてもその時に責任を持って僕を絞首台に送ってやる、と。
それは少女が罪を背負うことになるということだ。誰よりも殺人という罪を憎んでいるであろう彼女が、どうしてそこまでする? どうしてそこまでしてくれる? 僕にそんな価値なんて……。
「貴方と私は、似ていると思いましたので。癪ですが」
少女は少しだけ口角を上げた。相変わらずの無表情。だが少しだけ、ほんの少しだけ彼女は笑っているように見えた。
その瞬間、僕の目から大粒の涙が溢れ出す。止まることもなく流れ出る粒を拭おうともせず、僕はただ壊れたおもちゃのように泣き続けた。
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