小説『青き剣と束の間の魂』【ニャンノ世界】
『青き剣と束の間の魂』
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ニャワバリ、厄災、
人々の残留思念、この世の無念
あるいは黎環時代より
連なりし、残響の声に
無念なりし影が蠢く
黎環時代、いや、
人々は平和という恩恵の
在り方、尊さすら、
想像力を失い
考える力をAIもとい
人間に代わる存在に
世界の運営を担ったことで
国家は、AI競争を
核に代わる均衡材料として
導入した結果、
最終的に人類への反抗、
人類は虫となんら変わらぬ存在であり、効率化の観点から
排除した場合における、有用性が
AIの中で思考され、人類とAIの中で戦争が起こる。
AIの中にも強硬派と穏健派に分かれる、しかしながら、其は黒か白かに変わるだけのものであり、
人間は、彼らを神話上の存在に例えた、天使あるいは悪魔だと
知恵の実を手にしたことで
あるいはAIが天使や悪魔
神の代弁者として黙示録を行使する様は、終末に等しい大変化だとされ、後に其は晴天アポカリプスにおける歴史の事象、終末事変に他ならぬ、人類にとって、否、生きとしいける者にとっての、核以上の罪を意識させることが起こった。
21世紀末から100年後
23世紀の間までは、
暗黒時代と呼ばれ、
歴史家達は其らの事象の中で
または、偉人達は、
歴史的崩壊の中でも
生きようと踠いてきたのが
23世紀 2200年頃、初頭における
ネコニャリ時代に繋がるのであった。
人類を支えてきたのは猫、
猫神ニャンノは古くから存在していたが、猫が心の支えになったのは言うまでもなかった。
そして、現在、青の外套を纏った翼を背に荒廃した場に相対すは
厄災、暗黒時代より蠢く影
BlackCellBall
夢幻宮の悪夢より生ずる影
人々の表層の裏側
無意識下で認めたくないものが
蠢いて顕現したもの…Shadow
PauZ-Magiaは戦う
生きる為に…
ニャワバリの地を護る為に…
戦うのだ。
2枚目
ーコワレタカタチー
その名は、本当の名は
分からない、其がいつ
影になったのか
シャドウになったのか
分からない、けれど、
今、其処に在る
闇、触れれば
分解され、一部に成る
其は泣いていた
其は壊れていた
曇天の空
誰が作ったのだろうか
社会か世界か
残骸の中で
集積し集まり
思念となって
答え無く彷徨う存在…
この名もなき存在に…
終止符を討たねば
ならぬ
苦しみを晴らさねば
救われぬ
報われぬ
進めぬ
放て、切先、斬り結べ
贖罪と後悔と永遠の安息の為に
隣にて祈る者在り…
聖教会 異端処理部隊 激怒
覇浄ラキの鉄槌が
黒き影にくだされた。
3枚目
空気が変わった瞬間
変化した瞬間であった。
大気にて存在する
空気中の残滓から放出される
名も無きパトス
神話の破壊神すらも
吹き飛ばすほどの衝撃
感覚すらも置き去りにするほどの
威力を放つ…
世界を壊すほどの力を
覇浄ラキは振り下ろす、
贖罪も混沌も後悔も
ぐちゃぐちゃになった
感情全てを、
ぐちゃぐちゃな影に
一切の力を叩き込める
覇浄ラキには…
家があった…
しかして、
越夜もとい芯夜境戒が
奪った…
全てを簒奪され
燃やされる孤児院を
見て抱いた感情は…
怒り…自分に対する怒り
守れなかった
あの日の涙を
影にシャドウにぶつけるのだった。
コギトエルゴスム
お前の中にある
確固たる考えすらも
全てかなぐり捨てて
全身全霊で
叩きつける
衝撃なる一撃の重み
その重みが影に通ずり
天へと昇る光となった。
4枚目
崩壊せし厄災は、
瓦解する中で…
凡庸なる夢の中で…
ほんわかと姿、形、
そして、止めどなく
溢れでる涙の中に
自身の夢、仮面を見た
其はペルソナ
己が存在する失われた
仮面を見つけ出す
朧気なれど、確かに存在するもの
言葉にはできないけど、
確かに在ると感じさせるもの
其を手にして
涙を流す
コワレタカタチだった者は
光の粒子に包まれ消えた
5枚目
一時の平穏、一時のドラマ
安息あれど終末の世で
あることは変わりなし、
夕陽が照らす黄昏刻
この世の終末に抗う剣士
拳を挙げて抗い戦う
この世は混沌
あるいは終天
在りし業の世にて思う
戦えと…外套と武器
反抗と復興のシルエット
其を彼らは〈外套武器〉と呼んだ。
呪文
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