99 糸目の子と海と友情と
糸目のあの子がビーチボールを軽い音を立てて打った。
僕はあらぬ方向に向かって飛んでいくビーチボールを少し慌てて追いかけて、掬い上げるように打ち上げた。
……。
僕は、いや、僕達の友人グループは海に来ていた。
いわゆる、思い出作り、と言うやつだ。
来年の今頃は将来の事でいっぱいでそれどころじゃないだろう。
だから、楽しめる時に目一杯楽しんでおこう、それがグループの考えだった。
しかし、僕は、イマイチピンと来ていなかった。
それは僕自身の想いが明確に定まっていないからだろうか。
ポンと打ち上げたビーチボールが風にそよがれてフワフワと流れていた。
「ーーふぅ、疲れたぁ」
ひとしきりビーチボール遊びを楽しんだ僕達は更なる楽しみの為に英気を養う為に休憩をする。
そんな中、あの子が言う、喉乾いてないかな、コンビニにでも買いに行こうか?と。
確かに喉は乾いた、しかし、持ってきたクーラーボックスにはスポーツ飲料や麦茶でいっぱいだ。
味気ない、とあの子の言う通りなのは否めないが。
そうして説き伏せられた僕は、ラッシュガードを羽織った彼女と共にコンビニへ買い出しに向かうこととなった。
「ーーお膳立てはしてあげたからね……」
残した二人から離れて、少し経った時あの子がポツリと言った。
お膳立て、どう言う事か聞き返そうとしてハッとした。
そう言う関係だったのか?
「気が付いてないの、君だけだと思うよ?」
言われれば、と言うと色々と辻褄が合っていく。
そう考えれば、途端に僕の友人が妬ましくなってくる。
「2、30分くらいあれば良いかな?」
あの子が呟いて僕の手を引っ張る。
導かれたのは少しの窪み。
彼女の手のほんのり汗に濡れた肌に胸が高まり、下半身に血が溜まるのを感じる。
こんなところで、一見外からは見え難いだろうが、それでも開放的過ぎた。
彼女がラッシュガードを脱ぐと、僕はそのまま押し倒す。
僕は、この子の事が余計に分からなくなった。
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