逆ナン
実在の人物や団体などとは関係ありませんので悪しからず!!
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人生初のナイトプールだった。
友達に連れて来られたはいいものの、正直かなり場違いな気がしている。
青く光る水面。
大音量の音楽。
楽しそうにはしゃぐ人達。
俺だけが完全に場違いな初心者だった。
友達は「飲み物取ってくる」と言ったまま、気づけばどこかへ消えている。
取り残された俺は、とりあえずプールの端に腰掛け、水面をぼんやり眺めていた。
その時だった。
「ねえ……。」
突然、すぐ近くから声がした。
「キミ、一人?」
顔を向け、固まった。
プールの中から、ひょいっと顔を出した女性がこちらを見上げていた。
年上らしい大人っぽい雰囲気。
そして何より、水着姿が眩しすぎた。
俺は思わず姿勢を正す。
近い、距離が近い!
しかも、ナイトプールの照明のせいか、妙に雰囲気がある。
「友達は?」
「どっか行きました。」
「ふーん。」
お姉さんはプールサイドから俺を見上げる。
なんでそんな自然に見上げられるんだろう。
心臓に悪い。
「じゃあ今、一人なんだ?」
「そうっすね。」
「私も一人なの。」
そう言ってお姉さんは笑う。
いや、待て。
その情報いるか……?
俺の脳内で警報が鳴る。
落ち着け。
たぶん世間話だ、ただの世間話。
そう自分に言い聞かせる。
しかしお姉さんニヤリと笑って続けた。
「ナイトプール初めて?」
「なんで分かったんっすか!」
「分かるよ。」
即答だった。
「ずっとキョドってるし。」
「マジで!?」
「マジで。」
……恥ずかしい。
「あと……。」
お姉さんはいたずらっぽく笑う。
「私と話してるのに、全然こっち見てくれないし?」
「……!」
図星だった。
目を合わせるべきなのに、どこを見ればいいのか分からなくて視線が泳ぐ。
見ようとすると意識してしまう。
意識しないようにすると今度は不自然になる。
完全に詰んでいる。
「かわいいね、キミ。」
そんな俺を見て、お姉さんはまた笑いながら、プールサイドに両腕を乗せ、顎をちょこんと載せた。
周りから見れば、何気ない仕草だった。
でもお姉さんの正面にいる俺には……!
際どいビキニでその体勢。
その腕の位置。
絶対よくないだろ!
俺は慌てて視線を逸らす。
めっちゃ誘惑されとるやん、俺!
いや違うかもしれない。
勘違いかもしれない。
でも。
もし違わなかったらどうする。
というか、違わない気がする。
たぶん。
いや、どうなんだ?
俺が一人で混乱していると、お姉さんが不思議そうな顔をした。
「どうしたの?」
「いや、その……。
ちょっと刺激が強すぎて視線のやり場に困るというか……。」
何言っちゃってんだよ、俺!
そんな脳内混乱中の俺に、お姉さんは悪い笑みを浮かべる。
「キミ、もしかして変なこと考えてる?」
「考えてませんよ!」
「ふふっ、私は考えてるよ♡」
「っ!?」
お姉さんは正面にいる俺だけに見えるよう、ビキニをズラした。
「もっと見ていいよ、ほら♡」
「えぇッ?!?!」
「うわ〜、顔真っ赤〜。」
やばい!
視線を外さなきゃいけないのはわかっている……!
でも吸い寄せられて行くかのように視線がはみ出た乳首に集中してしまう。
「でも、さっきまでとは違って視線も外さないし、むしろガン見じゃん♡」
お姉さんは心の底から楽しそうに笑っている。
どう見ても俺の反応を面白がっていた。
「あのっ……!
お願いですから、からかわないでください!!」
「からかってるわけじゃないよ〜?」
お姉さんは少しだけ首を傾げる。
「どちらかといえば、誘ってる♡
ねぇ、このあと時間ある?」
心臓が跳ねた。
え?
今なんて言った?
頭の中で警報が鳴る。
落ち着け、冷静になれ。
こんなこと、俺の人生で起きたことがあったか?
いや、ない。
間違いなくない。
俺の頭の中で誰かが叫んだ。
胸の谷間と乳首見せつけられて誘われてるって何!?
この後の時間!?
俺、どうするのが正解!?!?
「嫌だった?」
「いや、嫌じゃない!」
思わず食い気味に答えてしまう。
嫌なわけがない。
むしろ男としては願ったり叶ったりだ。
だが問題はそこじゃない。
なぜ俺なんだ。
今日初めて会ったばかりだぞ。
美人局だったら?
宗教勧誘だったら?
高額な壺を買わされる?
それとも目が覚めたら海外の浴槽で腎臓が一つなくなっているとか?
最悪の想像ばかり膨らんでいく。
「なんかすごい顔してるよ?」
彼女が笑う。
その笑顔を見るたびに理性が削られる。
男としての本能と理性が揺らぎまくる。
俺の脳内会議が紛糾していた。
数秒の沈黙が永遠のように長い。
彼女は不思議そうに俺を見つめる。
「そんなに悩むもん?」
「そりゃ悩むでしょ……。」
俺は額を押さえた。
目の前には、美人で可愛くてエロいお姉さん。
しかも向こうから誘っている。
男なら飛びつきたい状況だ。
だが人生経験が告げている。
うますぎる話には裏がある。
お姉さんは俺に見せつけていた乳首を水着にしまい、プールから出て俺の目の前に立った。
「安心して。
変なことするつもりないから。
あー、でもえっちなことはシちゃうかも♡」
そう言ってくすっと笑い、俺の手首を握って俺を立ち上がらせようとする。
「とりあえず、行こっか?」
俺は立ち上がりかけて、また止まった。
本能と理性。
その勝負は、まだ決着していなかった。
✎𓈒𓂂𓏸
下手したら公然わいせつ罪で捕まるリスクのある誘惑の仕方、、、
呪文
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