✨🎄メリー🥂クリスマス🎄✨
「あれ、見慣れない道だな・・・。どこだろうここ。」
不思議と周りを行く人の顔が見えない。どういう事だろうか。まるで自分はゲームの世界の中に取り残されて、他の人は登場キャラクターみたいな他所よそしさを感じさせられ、不意に孤独感に包まれる。
「どうしよう、帰らないといけないのに・・・。知っている気がする街なんだけど、出口がない・・・。そして誰の顔も見えない。」
迷い込んでしまったのはいつ出られるかもわからない、見知った様な街だ。いつもの道を通っていたのに、クリスマスの飾り付けのせいだろうか?知っているのに知らない、そしてただ、誰かもわからない、いつも同じフレーズの会話が聞こえる背中を少し距離がある中から見つめて、ただ歩き続ける。
そして焦燥感が募り始める。
もしかして、俺はもう・・・、この道を延々と歩き続けて、この世界で朽ち果ててしまうのではないだろうか。そんな考えが頭によぎるのだ。
寒空の中、帰路の先に、自分の大切な誰かが待っている自宅を思い浮かべながら何とかして「見知った様な、抜け出せない街」から遠ざかろうとする。
「今は抜け出せないよ。」
「え?」
突如、目の前にサンタクロースのコスプレをした紫色の髪の毛の女の子が現れる。HARPYだ。今年は彼女とも、PEGASUS、QILIN、WAVEやV4B、勿論TOPAZとも・・・、楽しいクリスマスを過ごす予定なのだ。
「もしかしてサプライズ・・・?」
「うふふ。」
「ねえ、じゃあ他の皆んなもいるんじゃないかな。あと、街の人たちの顔が全く見えなくて、どこか知ってる当たり前の風景と同じ様に、遠いんだ。どうしてかな・・・。」
「・・・、君にとって本当に大切な事って何だったのかな?」
唐突に核心に触れられている気がした。心を抉り取られる様な、ナイフが心臓に割り込む様な鋭さを感じてしまう。
「俺・・・、は・・・。」
「・・・はい、これプレゼントだよ♪」
「うん、ありがとう。」
「開けたら、二度と戻ってこれないかもしれないから、よく考えてから開けてね。それじゃあ。」
「わかった。あ!HARPY!」
「?」
「メリークリスマス!」
「メリークリスマス!」(ニコッ)
そうして彼女は、見知った様な街中の、誰ともわからない顔の見えない人達の中に紛れていった。ただプレゼントを受け取り、通りに立ち尽くす俺を残して。
「開けて・・・、みようか・・・。」
色んな事を考えた。どうしてHARPYだけだったのか。他のみんなはどうしたのか。今いる場所は何なのか。ーーーーーー俺の本当の大切な事は何だったのか。
そしてリボンを解き、彼女から受け取った箱を開ける。
「う、うわぁあああああああ!!!」
俺の視界は唐突にグルリと捩れだして、足元から重力が消えていく。どこか異次元の場所に吸い込まれていく様な感覚だ。
続く〜
呪文
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