水龍に襲われるウェスティリアの都を見捨てるレスランド国教騎士団
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サラトバ各国を強襲してきた恐るべき魔物たち
レスランド国境から
ウェスティリアの都市を巨大生物が破壊しているとの一報が入り
レスランド国教騎士団の師団長ガーランド神父は腕利の魔術師数人を引き連れて現場に向かった
到着した騎士団が目撃したのは
水面から大しぶきをあげて飛び出した蒼い蒼い巨大な影が市街地の区画に巻き付いて
小枝のようにウェスティリアの美しい建造物を砕いていく光景だった
これはまるで神話に聞く水龍ではないか！
この時ガーランドの顔にかすかな笑みがのぞいていたことに魔術師たちは気付かなかった
無惨に破壊されていくウェステリアの市街地
救援を取りやめて撤退するよう部下に命令をした
すでに攻撃魔法の詠唱に入っていた魔術師たちは困惑を隠せなかったが
ガーランドは地母神の名を出して一喝した
「これは神命である！
嗚呼！あわれなウェステリアの民に地母神の慈悲あれかし！」
そう言って、国教騎士団は去っていった
水竜は大口を開けて家屋を噛み砕き、住人を食っては飲み込み、噛んでは引きちぎり放り投げ、
サラトバ全土に聞こえるウェスティリアの美しい水路は積み重なった人間の五臓六腑で流れが止まっていたという
「はっはっは！……労せずして都市ひとつまるごと潰してくれるのだからまったくありがたい！
これでレスランドの背後の守りは盤石！」
ガーランドの書斎から漏れる晴れやかな声を聞いたものはいない
レスランド国境から
ウェスティリアの都市を巨大生物が破壊しているとの一報が入り
レスランド国教騎士団の師団長ガーランド神父は腕利の魔術師数人を引き連れて現場に向かった
到着した騎士団が目撃したのは
水面から大しぶきをあげて飛び出した蒼い蒼い巨大な影が市街地の区画に巻き付いて
小枝のようにウェスティリアの美しい建造物を砕いていく光景だった
これはまるで神話に聞く水龍ではないか！
この時ガーランドの顔にかすかな笑みがのぞいていたことに魔術師たちは気付かなかった
無惨に破壊されていくウェステリアの市街地
救援を取りやめて撤退するよう部下に命令をした
すでに攻撃魔法の詠唱に入っていた魔術師たちは困惑を隠せなかったが
ガーランドは地母神の名を出して一喝した
「これは神命である！
嗚呼！あわれなウェステリアの民に地母神の慈悲あれかし！」
そう言って、国教騎士団は去っていった
水竜は大口を開けて家屋を噛み砕き、住人を食っては飲み込み、噛んでは引きちぎり放り投げ、
サラトバ全土に聞こえるウェスティリアの美しい水路は積み重なった人間の五臓六腑で流れが止まっていたという
「はっはっは！……労せずして都市ひとつまるごと潰してくれるのだからまったくありがたい！
これでレスランドの背後の守りは盤石！」
ガーランドの書斎から漏れる晴れやかな声を聞いたものはいない
呪文
入力なし
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