【夢エリ】小説『猫又妖怪 イツカニャルケド…無限にループする』【ニャンノ世界】
『猫又妖怪 イツカニャルケド…無限にループする』
イツカニャルケドは
布団にくるまり、
熱狂的な観客達の喧騒を
眺めて、勇者が活躍する物語を見ている。
永遠にループし続ける
フィルム…永遠に続くのだろうか
歩きたい、イツカニャルケドは
いつか歩きたい…
足を進めたい…
けれど、未完のままに終わってしまうのだろうことに、
イツカニャルケドの前世の魂が
涙でいっぱいになりそうであった。
文字の一つ、一つが
一歩、一歩、が遠く
遥か彼方の塔あるいは
城に続くのだと思うと、
この言い知れぬ不安は
悪夢なのだろうかと
夢幻宮のイツカニャルケドは
映画的な空間で考えつつ
思考すらも先延ばしに
して、zzz…眠るのであった。
勇者は戦い
魔王が立ちはだかる
其処に参加したいけども
参加できぬほどに
布団の魔力と
先延ばしの力は
魔王や勇者よりも
強いのかもしれない…
ウォーリーやミッケの如く
其は、探せば何処かにいるかもしれない、そのような存在である。
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