ログインする ユーザー登録する
マンガカテゴリ投稿機能 ▶

【マタタビ】5.星の樹の情報

使用したAI その他
(前の話)
【マタタビ】4.ミルク
https://www.chichi-pui.com/posts/0b3703c0-fee2-4f6c-b9c4-384d5e5712d5/
-----

 しばらくすると、シルエラと、もう一人のメイドが一緒に部屋に入ってきた。そのメイドは、他のメイドたちに比べて裾の長いスカートを履いていた。そして、服装だけではなく、纏う雰囲気が他のメイドたちとは違っていて、威厳があった。

「ご主人様、お嬢様。私、メイド長のラポームと申します」

 そう言ってラポームは、恭しくお辞儀をした。ラポームは、ウェーブがかった赤い髪を肩まで伸ばしており、赤いフレームのメガネをかけていた。ラポームも機械部品のあるシンカロンだったため、目が悪いのではなく装飾としてメガネをかけているようだ。ラポームは、俺のことをご主人様と呼んだ。人工知能搭載の猫型ロボットをお猫様と呼ぶか、ご主人様と呼ぶか、裏で相談してきたのだろうか。

「“星の樹”の情報をお知りになりたいとのことですが、星の樹について、どなたからお聞きになりましたか?」
ラポームは、こちらを品定めするように見ている。
「知り合いの少年から聞いた。各地で噂になっているらしい」

 俺は、正直に答えた。

「左様でございましたか。確かに、そのような噂話が出回っていることは、存じ上げております。しかし、ご主人様がお知りになりたいのは、噂話ではなく、星の樹の予言そのものについてですね?」
俺は、頷いた。ラポームは、噂話のことを予言と言った。それに、メイドたちは星の樹の話を単なる噂話ではなく、機密事項として扱っている。おそらく何かを知っているのだろう。
「何故、星の樹の情報を得たいのですか?」
「好奇心だよ。旅人が旅をする理由は、いつだってそうだろう?」

 ラポームは、俺とシロを交互に見つめ、答えた。

「いいでしょう。お望みであれば、星の樹に関する情報をご提供いたします。ただし、情報に対するそれなりの対価が必要となります」
「いくらだ?」

 もともと情報を得るには、それなりの現金が必要だろうと思い準備はしてきた。先ほど、シロがコンペイトウを買ったので、余計な出費はあったが。

「100万円でございます」
「……!」

 予想以上の金額だった。噂話の情報提供料にしては高すぎる。だが、逆に言うとそれだけ重要な情報持っているということか。しかし、俺たちの手持ちの現金を全部出しても、到底支払うことはできない金額だ。シロが装備している“奇跡の残響”を売れば、それなりの金額にはなるだろうが、唯一の武器を売るわけにもいかない。

「まけてくれないか?」

 俺は、ダメ元で交渉してみる。

「……そうですね。星の樹の予言に関する情報そのものの価値を下げることはできませんが、予言に関するヒントとなる情報なら、1/10の価格でご提供できます」

 10万円か。数ヶ月分の生活費にあたる金額だ。払えなくはないが、その後の生活が苦しくなる。俺はしばらく悩んだが、断ることにした。

「残念だが、俺たちが払える金額ではない。他をあたるよ」

 ラポームは、残念そうな表情を浮かべる。

「左様でございますか……。ですが、当店以外で有益な情報を得るのは、難しいかと思われます」

 おそらく、ラポームの言うとおりだろう。俺が頭を抱えていると、ラポームは、シロを見て何かを思いついたようににっこりと微笑んだ。

「ご主人様、私からご提案があるのですが、よろしいでしょうか?」
「何だ?」

 俺は、代案を持ち合わせてはいないので、ラポームの提案を聞くことにした。

「お嬢様に、この店で働いていただくというのはいかがでしょうか?」
「私?」

 リュックサックから、先ほど大通りの店で買ったコンペイトウを取り出して、ポリポリ食べていたシロは、突然自分の話になり、目をぱちくりとさせて聞き返した。

「ええ」

 ラポームは、にっこりと微笑んで話を続ける。

「情報をお渡しするには、対価が必要となります。ですが、もし、金銭でお支払いできない場合、労働の対価として情報をお渡しすることが可能です」
「……そう言って、シロをこき使うんじゃないだろうな?」 
「いいえ、そのようなことはいたしません。他のメイドたちと同じ条件で、雇用させていただきます」

 だとすると、そう悪い話でもない。どの道、あてもなく情報を探したところで、時間が過ぎていくだけだ。その時間を労働にあてることで、生活費は維持しつつ、星の樹に関する有益な情報を得られるのであれば、申し分ない。

「……どれくらいの期間働く必要がある?」
「それは、お嬢様の働き次第です。長ければ1週間以上かかりますが、早く仕事を覚えて、ホールで働けるようになれば、お客様からのチップも期待できます。中には、一日で10万円以上稼ぐメイドもおりますよ」

 シロが、仕事を早く覚えられるかは不安だが、もともとシンカロンは、人類の労働力の代替だ。ある程度は、働けるだろう。

「どうする、シロ?」

 俺は、最終判断をシロに委ねた。シロは、しばらく考えて答えた。

「私、働きたい」
 
 ラポームは、シロの返事に微笑み、手を叩いた。

「お嬢様、素晴らしいご決断ですわ! それでは、早速、制服に着替えましょうか」
そう言って、ラポームはシルエラと一緒に、シロを店の奥へと連れて行った。

-----
(次の話)
【マタタビ】6.シロのメイド姿
https://www.chichi-pui.com/posts/28285761-924e-4f26-b143-514620a9089d/

呪文

入力なし

藍野 シアンさんの他の作品

藍野 シアンさんの他の作品

すべてを見る

おすすめ

メンバーシップ

6月の投稿企画をひと足先に公開!
3

6月の投稿企画をひと足先に公開!

100コイン/月以上支援すると見ることができます

黄金の占星術師と天球儀
11

黄金の占星術師と天球儀

580コイン/月以上支援すると見ることができます

食品売り場のVEGAちゃん
2

食品売り場のVEGAちゃん

100コイン/月以上支援すると見ることができます

カフェのお姉さん☕✨162~168
7

カフェのお姉さん☕✨162~168

100コイン/月以上支援すると見ることができます

スーパーちちぷいのボツ画像

スーパーちちぷいのボツ画像

100コイン/月以上支援すると見ることができます

【新カテゴリ対応】イラストマンガの考え方と制作過程
11

【新カテゴリ対応】イラストマンガの考え方と制作過程

全体公開

✍️【新カテゴリ対応】イラストマンガの考え方と制作過程 2026年6月10日から新しく『マンガ』カテゴリが新設されました! そこで今回は普段私がやっているイラスト漫画の作り方や、制作時にどんなことを考えているかを紹介してみようと思います。 今回は技術解説というより、普段どんなことを考えながら作っているかを紹介する記事です。 ※説明用イラストは2月のもので、バレンタインデーの内容です。 ✅(1)始め方:主役となるキャラクターを作る まずはキャラクターから作ります。 なんでも良いので、好きなキャラクターの立ち絵ぽぃのを作ってみます。 これは、『この子を使ったストーリーを作る』というイメージが出来ればokです。 最初からイメージが固まっていれば特に必要ないです。 今回は、①のような女の子を使うことにします。 ✅(2)ストーリーに合わせてシーンを量産してみる 次に①の女の子のストーリーを考えます。 今回は当時の季節(バレンタインデー)に合わせてチョコレートを渡す話にしました。 ②~⑦という感じに低い解像度で粗い絵で良いので何枚か作ってみます。 その中からシーンに合いそうなものを選びます。 ①の時点で女の子の性格も決めておくと選びやすいと思います。 今回はわりと陽キャ寄りでちょっとドジっ子が入った感じにしようと思いました。 ✅(3)気に入った絵を仕上げてセリフを入れる ②~⑦のラフの中から2枚選んで⑧⑨と綺麗に作り直してセリフを入れます。 今回は長く話を作らず1シーンだけなので1枚ずつ仕上げて終わりです。 マンガカテゴリに投稿する場合、ちゃんとストーリーが織り込まれているか確認しましょう。 ⑧⑨を使って長く作る場合は、チョコを渡す瞬間や渡した後のリアクションなどを追加していってページを増やします。 その際も(2)の要領で作って、作りながら調整して完成させていきます。 ✅(4)ボツになったラフを別の漫画のベースにする ラフもただ作っただけではもったいないので、その中から別のアイデアを見つけることもあります。 例えば、⑤ではチョコではなくお弁当を持っていて今回の話では使えませんが、⑩のお弁当を渡す話になりました。 そちらでは似たような衣装を使いつつ髪色を変えたり、性格を陰キャ風にしてちょっと鬱ぽぃストーリーを作ってみました。 ラフを作っていると当初の予定と違うアイデアが出てくることがあります。 当初とは別の流れに持っていったり、違う話に使ったりなど、わりと活用することも多いです。 ✅(5)出来上がったら「読者目線」で何度も読んでみる これは意外と重要で、ひとまず完成したら順番に並べて何度も読んでみます。 そうすると、このシーンはちょっと飛んじゃっててわかりにくいので間に1枚足そうとか、セリフがいまいちだなぁとか出てくるので修正します。 💬 よくある(かもしれない)疑問にお答えします 💡Q『なぜコマ割りしないの?』 コマ割りしないでなぜ1枚のイラストにセリフを入れただけにしたのかは、単に簡単で楽だからという理由です。 12枚作るのに半日くらいで出来るので週末などに気軽に作れてお手軽です。 あとは、私がストーリーを考えるのは好きだけど、いわゆる漫画のコマ割りが苦手なのでセリフを入れて漫画ぽく作っています。 それと、あくまでメインはイラスト投稿サイトなので『1枚のイラスト(作品)』としても最低限耐えうるクオリティを残しておきたい、というこだわりもあります。 💡Q『なぜこのスタイルを始めようと思ったの?』 普通のAIイラストを作っていてすごく好みの女の子が出来た時にこの子の話が見たいなぁということで始めました。 この子はどんなことをしゃべるのか?どんな表情をするのか?違う衣装を着たらどうだろう?・・・とか気になってしまいます。 そのへんを妄想しながら作っているので、セリフ自体はわりと悩まずポンポン入れていっています。 絵を作ってからセリフを考えることもありますが、先に『このキャラに何を言わせたいか』を決めてから作ることも多いです。 💡Q『イラストマンガのどこが面白いの?』 これはやはり物語があるというところでしょうか。 1枚のイラストで妄想を広げるのも楽しいですが、具体的なストーリーを見るとさらに楽しいです。 頭の中でキャラが動き出すのを妄想するのが面白いです。 1枚絵の1コマなのでどうしてもコマとコマの間に飛んじゃってる感は出ますが、そこは読者の想像力で上手く補完してもらえるような、絶妙な1コマを作れた時が最高に面白いです。 💡Q『どんな基準で作品を作っているの?』 ①を作ってみて気に入ったらその子の話を作るという感じです。 また、こんな話を作ってみようかなと思ってからキャラを作ることもあります。 『深夜にケモ耳化してしまう少女』とか『迷子の子猫少女』は、キャラではなく話から作り始めました。 話の内容に関しては、基本的にハッピーエンド寄りですね。 バッドエンドも絶望感があって良いのですが、なんか後から気になっちゃうことが多いです。 話によってはバッドエンド寄りになることもまれによくありますが、やっぱり幸せになるお話が好きですね。 今後は、がっつりセリフが入った魔法少女モノの話なども作りたいなぁと思っています。 【使用モデル】 # Model: shiitakeMix v2.0 by Vsukiyaki # Model: Warishita-Mix v1.0 by Vsukiyaki

みほちゃん(いろんなポーズ)
35

みほちゃん(いろんなポーズ)

200コイン/月以上支援すると見ることができます

橙紫泳媛 壱
12

橙紫泳媛 壱

500コイン/月以上支援すると見ることができます

コレクション

すべて見る

トレンド

すべてを見る

ユーザー主催投稿企画

すべてを見る

新着イラスト

すべてを見る