変身
https://www.patreon.com/posts/transformation-137765451?utm_medium=clipboard_copy&utm_source=copyLink&utm_campaign=postshare_creator&utm_content=join_link
■前回:
https://membership.chichi-pui.com/posts/images/eed37e86-7cd8-4dd1-806c-cffc0a27912a/
ハスタニアでの演算を終えたアルテは、廃墟の殺風景な部屋から一歩踏み出し、すぐさま目的の姿を探した。すると、数メートル先にいるカインと、複数のエーテルム個体が集まっているのが見えた。
合流したアルテは、皆がそれぞれ得た情報を交換している最中だと知る。どうやら、この土地での演算がもたらす体験は個体によって異なるらしい。しかし、共通して言えるのは、そのすべてがこの地に眠る「記憶」そのものであったことだ。
他のエーテルム個体も、アルテと同じように外殻を変化させる能力に目覚めていた。新たな姿を得た仲間を前に、アルテは胸を張り、皆に告げた。
「では、私も変身してみます」
次の瞬間、彼女の艶やかな黒髪は光を放ち、純白に染まった。身につけていたセーラー服は、精密機械がまとう流線型のパワースーツへと変貌する。それはまるで、彼女の内に秘められた力が具現化したかのようだった。
「この姿になると、身体能力が大幅に上昇しているのを感じます。跳躍力や腕力はもちろん、飛翔スピードも飛躍的に向上したようです。」
そう言って、アルテは驚きと喜びの混じった表情で自身の変化を見つめた。エーテルムという謎多き種族は、このハスタニアの地で、さらに新しい一面を見せ始めたのだった。
■次回:
呪文
入力なし