心狂#73
次第に紫色に変わってゆく。
「ほう、お主は自分の世界に拘りがあるのじゃな」
「拘り…確かにあります…」
心狂は小説や音楽を作るときには、
例え、明るく平和な世界にも
暗さを影を持たせる作品作りを心がけていた。
だからこそ、光剣もその思いに応えて
紫の剣へと変化したのだと鈴木は見ていた。
実際、彼女には独特の世界観、各個とした拘りと思いがあり、それを壊すものには容赦がなかった。加えて心狂は…安易にセクシーさを取り入れたものや、絵文字なるものが苦手としていた。
「文字を使うことを放棄したように思って…だから、どんな世界にも文字をいれて世界を描かなければ、何もないんじゃないかと思って…」
だからこそ、心狂は孤立しがちだった。
いや、孤独で、だけど、
群れて、その世界にあまねるよりはと
離れた。
「実際、お主は後悔は」
「していないし、振り返ることはしない!もう、決めたから己の剣は己で突き進むって!」
覚醒、ソードマスター鈴木は彼女の剣が
重くのしかかる。
「各個とした信念、ってやつですよね!」
「心狂、強くなったな!フッワシは嬉しいよ」
雷が落ちる、雷鳴すらも呼び起こす
紫電の剣士として…彼女は覚醒した。
呪文
入力なし