『不条理なるもの』【小説】
歩道は、平らではなくでこぼこであった。
ここは舗装はされていないのかと
悩みながら、歩いていた。
道端に見える汚物を見ると
自分もまた、ソレに変化するのではないか…と不安というものを抱きながら
歩いていく。
日々、売られていくトイレに
悩みながら、生命体ではなくなるので…
消費されるトイレというものを見て
憂鬱ばかりが襲いくる…
「言うだけ言って帰るのかい
冷やかしはお断りだよ」
店に入ったら何か買わなきゃならない
という、摂理というか真理に悩まされながら、某かを買って帰る。
コロッケだ。
ほかほかのコロッケを家庭に届けるのだ。
冷たくならないうちに、届けなくてはと
歩みを進める。
店へと進む歩みとは
大違いである、それだけ、
家というものはさながら
城なるものであった。
対して、外というものは、
彼にとって、憂鬱をおこすものでもあり
つつ、それが彼にとっては心地よくも
感じさせるものでもあった。
だが、世というものは時というものは
残酷で、昨日のトイレが棄てられていく…
トイレが消費されていくのだ。
涙を流す、彼やソレを、あたかも
大衆文化として消費する社会が嫌いであった。
皆、同様、ミンナというものに従わなきゃならないのは、店と同じなのではないか?
この世の道理として素直に受け入れれば楽になれるというのに…この人物は、彼というものは、偏屈なもので従わないのだ。
だから、家に帰っても飯を食わない
有り様である。
餓死してしまった方がマシだという…
困ったものだ…
レトロテレビから声が聞こえる
今日の犠牲者情報が伝えられる
明日の犠牲者は自分なのだろうか
不思議と不安でありながらも
終末の世に生きるなら
消えてしまった方がいいのかと
壊れかけの心に
ネジを打ち込んでいく
不協和音の塊が
トイレの底から逆流していく。
いつだって同じな文学は完成できぬ
時代錯誤に苦しむ彼であった。
『ZaZaZa』Song(SunoAI)
https://suno.com/song/8085573c-5efb-4f3e-a0a6-f0b3b33e03ea
(猫メモ)
トイレから見える不条理がある、
と信じたい。
そうして、文学の水を流したのだ。
呪文
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