レスランド・辺境の村の物語9
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中に入っていたのは、主にグランゼンで多く生産されている『銃』に似た物体であったが、少女が知るそれとは大きく異なっていた。ただ、武器であることだけは本能的に分かった。
藁にもすがる思いで少女はそれを手に取っり、今まさに扉を破って押し寄せようとしてきたゴブリンに向けて引き金を引く。
――聡明な閲覧者諸君ならば知っているであろう! サラトバ各地には時折異なる世界や次元から流れついてくる物品や生命体がいることを!
彼女も伝承としてはそれら(彼女の村では『流れモノ』と呼ばれていた)の知識は持ち合わせていた! しかし、この場においては手にした物体の正体が何なのか理解することはできなかった。
彼女は知らない。この物体が何のために作り出されたものであるか。
彼女は知らない、これが途方もないほど遠い、星々の彼方の世界で作られた存在であるということを。
彼女は知らない、この物体の動作原理を。そしてこの物体に内蔵されている『Mk.83‐C携帯型魔導炉』の出力を。
彼女は知らない、これから放たれる光の正体を。MBT(主力戦車)……いや、サラトバでいうのならばドラゴンの鱗すら撃ち貫き、対象を原子レベルにまで分解してしまう破壊の光であることを。
……彼女は知っている、この状況を打破するための鍵がこの得体も知れない何かであるという事を。
本来製造された場所においては『重魔導レーザーライフル』と呼ばれたその武器は、ここサラトバの辺境の地において、再びその威力を示すこととなった。
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