ニンゲンハ ヨクワカラナイナァ
雨なのにやけに明るい昼下がり。店番をしていると閑古鳥の鳴く店内に女の子がいることに気付いた。いつの間に・・。暇すぎて寝かけてたかな。可愛い娘だった。
つい見惚れていると何だか違和感を感じた。心がゾワッとする。何も根拠はない、見た目におかしなところはない、でも本能的なところで感じる、この娘は、いや「これ」は「人間」ではないと・・・
1枚目
どうしていいか分からず目をそらす。気にしなければいずれ居なくなるかもしれない。しかし耐えきれずチラとそれに目をやると、、、
見ていた。こちらを。先ほどとはうってかわって明らかな違和感を与える真っ赤な目で、口元を大きくゆがませて。
「ナンデ ワカッタノ?ニンゲンハ ヨクワカラナイナァ」
そうささやくと、次の瞬間にそれは消えていた。
呪文
入力なし