水底から溢れ出る異変
異変に最初に気付いたのはウェスティリアに数多く存在する海底宮の一つを守る竜であった。
「守護清龍 オルムス・ハフ」
ウェスティリアの機械賢者「チ・ヤート・ジプト」に名付けられしその竜は水底から沸き立つ謎の光を調査していた。
オルムス・ハフが邪悪な光を海底宮見つけ、浄化のために近づくと、光は待っていたかのようにオムルス・ハフを包み込み、動きを封じた。
・・・・・・こうして守護清竜は姿を消した。
2.
長引く戦争により、海は疲弊していた。
争いによってもたらされたー死・絶望・憎悪は水底へと溜まり、負の怨念に呼応するように、海底が不気味に輝く。
まるで意思を持つかのように。
海底を守る竜の姿が、一つ消えゆくたびに、笑うように海底火山が噴火する。
全ての守りが消え去ったとき、それは水底を割って溢れ出した。
呪文
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