狐火の誓い/スマホ壁紙アーカイブ
血のように赤い満月が森を照らし、風は何かの終わりを告げるように静かだった。
ユツキは白狐の面を静かにかぶった。
それは亡き姉が最期に遺したもの。
「この面が、あなたの弱さを封じる」
そう言って、姉は彼女の目の前で命を散らせた。
あれから七年。
村は焼かれ、神々は沈黙し、ただ彼女だけが生き残った。
復讐ではない。償いでもない。
――これは、失われたすべてへの誓い。
「姉さん、私はもう迷わない」
抜かれた刃は、彼女の決意とともに空気を裂いた。
炎のように舞う狐火。
赤に染まった森。
そして静かに涙を流す、仮面の下の瞳――
運命を変えるために、ユツキは“敵”のもとへと歩み出した。
それが、彼女の物語の始まりだった。
呪文
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