小説『トング忍耐の流儀』【ニャンノ世界】
『トング忍耐の流儀』
場所は黎都路情緒溢れる
電脳都市線の一角、
電脳電気街にて店を構える
焼き肉屋一丁カルビ
調査任務を終えた
心電アイズは、焼き肉と夢島社のコーラを注文し一息つく。
都市の喧騒、楽しげな会話を耳にしながら、コーラを飲む一杯に心が弾む。
次はメインの焼き肉だ。
だが、焼き肉はすぐに焼いて食べるのではなく、じっくり焼いて、良い加減になった頃合いを見て食すのが、
心電家の流儀であった。
妹達は隣家の御手洗家の方々とすき焼きを食しているらしい。
トングを持ちて、食べ頃になるまで我慢する。
もちろん、カチカチは周りの迷惑になるからしない。
トングをカチカチしたくなるのも分からなくもないが、1人が良くてもほかの人にとってはノイズでしかない。
周りのことを考えて焼き肉を楽しむ。
心電アイズは焼き肉の焼ける音を聞き、今日あったことを振り返る。
今日は街角で、緑のアイツと灰色の猫人形がストリートダンスをしていた。
赤いアイツが現れ、それから、スナックの女王も参加し、ついでに彼もダンスバトルではテクノ音楽とロボットダンスで場を盛り上げた。
それは、一見、調査とはなんら関わり合いのないように見えつつも、やはり、それらの活動には、信頼が存在し、築きあげることによる情報というものは得られるのだから…と、若干、誇らしげな気持ちに浸りつつ、
さて、そろそろかと、カルビの様子を見るが、
「ふむう、まだか」
思考のスピードと現実のスピードは
必ずしも、同一ではないから
なかなかに焦らされるのだと
彼は思うのだった。
動画(YoutubeShorts)
https://youtube.com/shorts/s6JFzSiAX50?si=GpNRxejj9PSW50CG
呪文
呪文を見るにはログイン・会員登録が必須です。