見えない子
学校についてから、財布にお金が入っていないことに気がついた。
だからお昼には家から持って行ったお弁当2個しか食べてない。
帰りにドーナツも買えない。
いつもの帰り道が遠く感じる。
実際歩くスピードも半分以下に落ちてる気がする。
ちょっと辺りは暗くなり始めている。
意識朦朧と歩いていたからか、いつもの帰り道より一本奥に入った人気のない路地を歩いていた。
その彼女の行手を遮るように立つ存在が二つ。
彼女は気付きもしない。
人ではない者達。
彼女の生命エネルギーに引き寄せられるものの溢れ出るエネルギーに取り憑くこともできない。今までなら。彼女は今空腹でかなり弱っている。
もう少し弱らせれば。。。完全に体を乗っ取ることができる。
その時、道を曲がって太った男達が通りに入ってきた。あの男達を利用させてもらうか。
一瞬だけなら今のこの女を操れる。
「あれ、私。。。こんな所で・・・寝てた?」
路地に入って少し進んだところから記憶が無かった。
お腹減りすぎて気を失っちゃったのかな?
上半身を起こした時に、目の前にこちらを覗き込んでいる男の人が2人いる事に気がついた。
「それじゃあ始めようか。」
よく見たら何で裸?
わ、私も服を脱がされている途中だったみたいに胸も丸出しで、下着も脱がされていた。
近づいてきた顔になんの躊躇いもなくキスされてしまう。
なんなの?!この人達?!!!
わけが分からないけど、横に落ちていたカバンを手繰り寄せ、中からスマホを取り出す。
横目で画面を見ながら、履歴の一番上にあった友達にの名前をタップする。
呼び出し音が鳴ってすぐ彼女が出てくれた!!
男の口から逃れる為、顔を背ける。
「やっ!!たす・・・けっ!うぐっ!ぶぅ」
だがすぐに再び口を塞がられる。
「えっ!何?どうしたの?」
スマホをもう1人の男に取り上げられて切られてしまう。
「君、メチャクチャ演技上手いねぇ。なんか本当に犯してるみたい。こう言う事よくしてるの?街中で初めて会った男に、メチャクチャに犯して欲しいなんて本物の変態だよね。」
なにそれ!私そんな事言ってない。
もちろん彼女は言っていない。
だが取り憑かれた一瞬の間に彼女の口から放たれ言葉は、男達には彼女の言葉。
「私の事メチャクチャに犯してくれませんか?嫌がっても絶対に辞めないで。こうしないと興奮できない体なんです。今から気を失っなフリするので目が覚めたらスタートして下さい。遠慮しなくていいから。」
呪文
入力なし