材木を運ぶのではない。材木が運ぶのだ。
その海難事故を生き延びたグランゼンの兵士はうわ言のようにわめき、息を引き取った。
その馬こそ、ウェスティリアとエルフェリアの秘策であった。
両国を巻き込む戦争により、エルフェリアは水を渇望し、ウェスティリアは材木に飢えることとなった。
そこで海を挟んで友好関係を維持していた両政府は互いに水と木材を融通しあうこととした。
しかし、材木を運ぶのは簡単ではない。
山から切り出し港へ運び、さらに海を越えて運ぼうとすれば、川の船も海の船も十分ではなかった。
そこで一計が案じられる。
絡繰り人形と言えば、鋼鉄豊かなグランゼンが有名だ。
だが、技術自体はウェスティリアの方が先んじている。
そこで、ウェスティリアの絡繰親方が森まで行き、その場で木材を自律式の巨大木馬を組み上げた。
木馬はひとりでに山を下り、海を越え、ウェスティリアの製材所へと走っていく。
この山のように勇壮な木馬がウェスティリアの港に着いた時には、まるでお祭りだった。
木馬饅頭、木馬ケーキ、木馬スタンプ。
そんな記念商法も吹き荒れた。
まさにウェスティリアっ子というところだろう。
冒頭のグランゼン兵士は、たまたま軍艦ごとこの木馬に蹴り飛ばされたというわけだ。
呪文
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- Steps 28
- Scale 11
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- Sampler k_euler_ancestral
- Strength 0.69
- Noise 0.667
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