ちちぷい先行、土曜日UPエピソード
ちちぷいだけに先行公開します(๑•̀ㅂ•́)و✧
月曜日分までストックありますし、あと4ストックできたら、1話からブラッシュアップしたいなぁ〜♪
結局小説用のアカウント作ったけどスマホじゃめんどくさすぎてタイパ悪すぎ_(┐「ε:)_
では以下本文☆ニャン語で長文という奇才かなー?
ーーーーーーーーーー
3月22日の金曜日……
魔王軍・第一竜騎士部隊の隊長で、和猫の茶トラ猫獣人――芦屋《あしや》蛍子《ほたるこ》は、不機嫌だった……
ふさふさな二尾の尻尾をゆらりと揺らしながら、訓練場で基礎訓練を終え、一息ついていたところだった。
「おっ、ホタル隊長、お疲れっス!」
「お疲れ様にゃ~、文香。調子はどうにゃ?」
茶トラ猫の亜人・高田 文香。ウチより一つ年下の、可愛い後輩にゃ。
笑顔で手を振りながらこっちにやって来る。任務前のウォーミングアップはバッチリ見たいにゃね。
獣人のウチと比べると人に近いけど、ウチの部隊には欠かせない戦力にゃ。
敬礼しながら、自信満々に、自分の調子を報告してくるにゃ。
「全然バッチグーっス! しかも、今日の任務からミントも復帰っスよね?」
ミント!?
ビキッ! ……いかんにゃいかんにゃ! その名前聞くと、つい血管浮き出そうにゃけど、ガマンにゃ!
我慢してる仕草を見られたところに、文香から突っ込みが来たにゃ…あにゃにゃぁ……
「……隊長? どうしたんスか?」
「いいにゃ~、べっつにぃ~? ミントのことにゃんて、にゃ~んも、気にしてにゃいにゃ?」
「……まだ怒ってるんスかぁ~?」
前のめりに、顔をウチに近づけてくる。にゅぁぁん……そんなに見つめるにゃ!
そして、文香、それ以上は触れんでほしいにゃぁ……
正直、まだ赦してにゃいんにゃ。
あんにゃくだらにゃい事で! 隊律違反にゃ上、隊員や戦闘メイド集に多大な迷惑かけたんにゃから!
思わず拳を握って、文香に返事をする。
「……謹慎が、たったの5日だけなんて、|にゃっとく《納得》できにゃい。はっきり言わせてもらうにゃが……除隊してもらいたいくらいにゃよ?」
「あららら……激怒っスね……」
「当然にゃよ? 騎士にゃらば隊律を弁えにゃば。文香だって、痛い思いしたにゃ?」
文香もあきれて言ってるけどにゃ? 暴れるミントを抑える時に怪我したの忘れたのかにゃ?
思い出すだけで……ミントをぶんにゃぐりたくなるにゃ! 皆に怪我させてから。
……だけど、くやしいことにゃが、ミントはウチよりずっと強いんにゃ……ちっ!
「ん~、でもミントが居ないと、ホタル隊長、めっちゃ寂しそうやったっス!
確かに許せんとこもあるかもですけど、どうか仲直りされた方が良いと思うっス!」
…まぶしい顔でイイ子ちゃんにゃ事を……
はぁ~……簡単に言うにゃよ~……
わかってるにゃ……このままじゃいけにゃいのは、ウチも承知してるにゃ……
あんな大馬鹿なことしでかして、ムカついてるけどにゃ!
親友にゃんだから……だからこそ、あんにゃことをして……んみょ~~っ! ムカムカ!
やっぱ、拳骨一発入れにゃ気が済まんにゃ!
にゃんてことを考えていたら……後ろから歓声が聞こえてきたにゃ?
ん~、このマニャ《マナ》……ほんっとに! 心配かけさせおってぇ!
「ミント! おかえり! てか、あの怪我もう大丈夫なん?」
「ほんとに! おかえり! ビーストモードで暴れるとか、前代未聞なんだからねぇ?
てか、逆にウケたんやけどぉ~~♪ アハ☆」
「ある意味あれ、良い訓練だったぞ? 俺たちもメイド隊も、イイ経験値になったって喜んでたしな!」
隊の皆がワイワイ集まって、語り合ってるにゃ。その中央に居る人物……緑色の髪をポニーているに纏めている…
間違いないにゃ、ミントだにゃ! 無事、帰ってきたんにゃね……
その本人、まだ痛々しい傷跡が残ってるにゃ……
そりゃそうにゃ……取り押さえられた時に、かな~りの痛手を負ったはずにゃ……それに……
謹慎部屋でしばらくにゃんきん《軟禁》状態だったにゃし……
しかも、あの執事に裸見せたとかいう、意味不明な噂も流れてるにゃ……
そこまで追い詰められてたにゃんて……あの執事、マジでいつか殺す……
ウチは歓声の中心に向かって進む……みんな、ウチに気づいてくれたにゃ。
ん? にゃんで皆、驚いた顔してるにゃ? 一番驚いてるミントが、声をかけてきたにゃ。
「ホタル? なんで泣いてるの?」
「にゃ? 泣いてる? にゃぁ? にゃにゃ!?」
産毛に染みこむ……涙?
泣くにゃんて……いつぶりにゃ? にゃぁぁぁん! 隊長にゃのに! 隊員に! 面子が立たんにゃ!
……ええい! ミント! お前が悪いにゃ! お前が!!
ウチに、こんなにも心配かけさせるからにゃぁ!!
涙をにゅぐって……ウチはキっとミントを睨みつけるにゃ。どうしても言いたいことがあるにゃから!
「お前が! 心配だったからに決まってるにゃぁぁ!!」
拳骨一発――ぽふっ。ウチの肉球が、ミントの頬に優しく当たるにゃ。
……すべすべで、暖かくて柔らかいミントのほっぺ。
そんなウチの手を、ミントは大事そうに鍛えられた手で撫でてくれたにゃ……ふん!
「アリガト、ホタル♪ ごめん……皆にも、いっぱい迷惑かけちゃったわ……」
「本当だからにゃぁ!? 軍法会議でも、おみゃぁさん、大変な処罰が下されるところだったんにゃからぁぁぁ!!
もう、二度と! 二度と、あんにゃことするにゃぁぁぁ!!!」
ぎゅっと、ミントを抱きしめてしまう。ミントも、ウチを優しく抱きしめてくれた……
友よ! 本当に、心配したんだからにゃ!
国の戦力の要である、あの野郎への殺人未遂……
暴走状態だったとはいえ、即・逮捕。
懲役十数年か、国外追放まで――ミントの処罰は、もう決まりかけてたにゃ……
「魔王様にゃ、月美様と、ルミィアちゃんに、感謝するにゃ!!
にゃんとか、帳消しにしてくれたんにゃからな!? 今日から、キリキリ働くにゃよ!!!」
……ぇぇい! 涙が、うっとうしいにゃっ!! んにゃろぉ……
ん? ミント? ミントも泣いてるにゃ?
でも、目を逸らさずに、ちゃ~んとこっちを見てくれてるにゃ。
――うん。気持ちは、届いてるにゃね。
ウチのほっぺを優しく包みながら、ミントはウチの目をしっかり見つめて言ってくれたにゃ。
「……本当に、皆にはごめんなさいとしか言えないわ。
だから、これからの務めで――どうか恩返しをさせて欲しいわ。
もう、二度と、あんな真似はしないって誓う……また、私を使ってくれる? ホタル」
断るわけにゃかろ! お前は! ウチの!
「……おうよ! 相棒。今夜から、早速暴れるにゃぁ!」
「ふふ♪ 任せてね、ホタル♪」
その一声で、隊のみんなが集まって円陣を組むにゃ。
今夜は、四カ所にわたるネームドの討伐任務にゃ。
ミントも戻ってきたし、問題なく片付けられるにゃ! よしっ!
「魔王軍第一竜騎士隊、二十名! 全員、任務の完遂と生還を最優先! 命、大事にするにゃよ! ――行くぞっ!!」
『おおっ! 福岡きんしゃったら! 第一竜騎士部隊に任せんしゃい!』
気合いの号令を響かせて、さぁ――出発にゃぁぁっ!!
……ミント。
おかえりにゃ♪
呪文
呪文を見るにはログイン・会員登録が必須です。